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パイプ喫煙を始めるなら多くの人が先輩やら本やウェブを参考にすると思う。


しかしその後、経験を積むに従って少しずつ得た知識と食い違うことも出てこないだろうか。

その代表的な事柄が「カーボン」に関する定説だ。

パイプを始めようとメーカーのパンフレットを見ると、「1〜2ミリのカーボンをつけましょう」みたいなことが書いてあるから、初心者としてはそうしなければパイプは焦げ、タバコも美味しく吸えないんだ、と思いこんでしまう。

オレもそうだった。



しかし多くのパイプと出会う中で、最初の1服が一番美味しかった。という経験を何度かすると、いったいあのカーボンはなんだったのか?という気持ちにもなる。



そんな疑問にツイッターのフォローワーが答えを出してくれた。

カーボン神話をぶった切る(リンク切れご容赦)

という内容の連続投稿。第一部と二部に分かれていて、カーボンとブレイクインを分析している。



大雑把にいうとこんなことが書いてある。

・カーボンはタバコの味を良くしない。

・ブレイクインはカーボンを付着させることが目的ではない。



詳しくは記事を参照のこと。経験と調査に裏付けされた良記事なので全文を読むことをお勧めする。





さて、最近オレは2本の新しいパイプをブレイクインした。

オレのブレイクインタバコはMac Baren Virginia No.1と決めてある。

タバコはなんでもいいのだが、同じタバコにしておくとパイプの個性が見極めやすいから。

オレの場合、ブレイクインの目的はそこだ。



1本はビリヤード、もう1本はベント・ローデシアン。いずれも安物なので期待せずに吸う。

いつもと同じ量のタバコを詰め、真ん中に着火する。煙突状に燃え進むことを意識しながらゆっくりと吸う。

10分ほど吸ったらパイプを置く。タンパーで調整。再着火、を繰り返す。



タバコの美味さを上・中・下とするなら、この2本のファースト・ボールは中。

ビリヤードは3ボール目で濃厚な甘み(上の美味さ)を感じるようになった。バージニアが得意なようだ。

ローデシアンは中のまま。やや薄い味わい。こいつは少し時間がかかるかな。次は濃いめのバルカン・ブレンドで試してみよう。

ある程度個性をつかんだらブレイクイン完了。後は個性に合わせて吸ってやる。





値段が高いパイプが必ずしも美味いわけではない。

こういう経験を多くのスモーカーが持っていると思う。

オレが今までファースト・ボールでやたらと美味い、と感じたパイプ(中古ではない)はいずれもとても安いものだった。

ただし、それぞれにちょっとした特徴があった。

60年以上昔のブライヤーを使ったパイプ。オイルキュアリングを施したパイプ。安い国産パイプ(笑)。

これらはファースト・ボールが頂点だった印象。





変わった形のパイプは不味い?

以前、骨董屋で見つけたフランス製革巻きへんてこパイプだが、これは火皿内部が円錐形で煙道が真下に開いている。

吸ってみると美味しくない。一応全てメンテしてみても美味しくない。中から下の味わい。

ある方に見てもらったところ、珍しいパイプだけど、美味しくないパイプの特徴を二つも持ってる。コニカルチャンパーと真下の煙道は一般に美味しくないって言われてるよね。理由はわからないけど、何故か不味い。

だそうだ。





メシャムはほどほど。

1本しか持っていないが、最初からずっと中程度の味わい。

これが特徴なのかもしれない。

ブライヤーがこれだけ流行ったのはやはり美味しいからなんだろうなあ。





パイプの経験は知識と合致する部分と、そうでない部分がある。

個々のパイプの作られ方、喫煙後の育ち方、それぞれがまちまちであり、それがパイプの個性なのかもしれない。



つまり、前回葉巻の個体差について述べたように、パイプ喫煙における経験の差はパイプの個体差によるもの、といえそうだ。

そして、その不安定感が趣味としての魅力を醸し出しているんだろう。そしてその魅力は底なしだ。



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