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今年も無事にパイプショーが終わってほっとした。
今回もちょっとだけ、裏側やオレから見た東京パイプショーについて書こうかと思う。

まず参加者が一番興味を持っているであろうコンペの採点方法について。
毎回少しずつ採点方法が変わってきているのだが、より公平で厳密な採点ができるように考えている。
今回は出展作品全てに10点満点で点数をつける。そして、賞に推したい作品を1〜5点選ぶ。という方式にした。
点数は各作家にフィードバックするため、そして賞の得票が同点の場合に使用する。それでも同点の場合は再投票をしてもらう。
昨年の2位のように、決戦でも決まらない場合は2人が受賞する。
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今回優勝した堂本氏の作品は文句なく1位だった。
問題は3位だった。3位は2位に1点差で3本のパイプが並んだ。
うち一本は堂本氏の作品だったので除外した。3位までに2本入るとは、ある意味今回の堂本氏は圧勝と言える。
得点差で澤田氏が3位となったのだが、4位になったパイプはオレも推したパンクなパイプだった。
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今回オレが推したパイプは3点。4位になったパンクなパイプと、いつもユニークすぎる荻原氏のパイプ、そして堂本氏のパイプだった。

パンクなスタイルといっても、かなりしっかりとした作り。一見栓に見えるものは風防で、小さな穴が通っており、挿したまま吸える構造。また、マウスピースは咥えるだけのもので、煙道はその脇に開いている。これによって口内に煙がやんわりと入ってくる。これらのユニークな工夫は先生方の評価も高い。

実は前回来場者賞を獲った萩原氏が会場でくわえていたパイプが話題になっていた。
それはお風呂に浮かべるアヒル。
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この写真とまったく同じアヒルにエボナイトのマウスピースがついているものだった。
「これ出せばよかったのに!」とオレを含めて何人もが嘆いた。
今回はとぐろを巻いた蛇。そのとぐろ自体がボールとなっている。火守蛇。そんなタイトルを思いついた。
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さて、コンペではどんなポイントが評価されるのだろうか。
審査員はプロの作家、メーカー等のブース代表者、パイプ連盟、主催者となる。
割合的にも中心になるのはプロ作家の評価。
全てを把握しているわけではないが、今までのコメントから以下のようなポイントを抜き出してみた。

1.道具としての完成度。
これは全てのプロ作家が最低ラインとしてチェックする項目だと思う。モールは抵抗なくボールまで通るか、煙道は中央下部にしっかりと通っているか、ダボの作り、など。
2.シェイプのバランス。
有利なシェイプがあるわけではない。木目を出すのなら、その木目を活かしているか。竹や角などの素材の風合いや活かし方。等、それぞれの作り手が目指した方向性が高レベルで達成されているか。そんなところを見ているようだ。
3.完成度の高さ。
これは仕上げと思っていい。磨きが足りなかったり、表面の処理が中途半端であったりはいけない。

もちろん、これ以外にも各作家独自のこだわりポイントはあると思う。
そして審査にはユーザー目線、販売者目線も加わる。こうした多角的な視点で選ぶことは、ことのほか重要なのではないかな。
また、オレ個人としては多様性をポイントに加えている。いままでにいなかった作家の誕生を期待している。


また、今回会場で印象に残ったこと。優勝者の堂本氏が全てのプロ作家の方々に教えを請うていたこと。
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この人は真面目で向上心がある。きっと一流の作家になるに違いない。

今回、コンペが終わったあと、思いつきで「コンペ出品作品を購入したい人は作家と個別に交渉してください」とアドリブを繰り出した。実際には言わなくても今までも多少あったこと。
意図としては、実際に使ってもらい、フィードバックを得られたら大いに参考になるのではないか、と思ったから。
今後は、「使用感のフィードバックをする条件で00円以上で交渉すること」というようなルール作りをしてもよいかもしれない。


現在、東京パイプショーは新人パイプ作家の唯一の登竜門として機能し始めている。
今後もスタッフと話し合いながら、より良いショーになるために頑張る。

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